診断センサーを取り付ける場合のヒント2
機械診断・監視 |
以前の投稿記事で、振動センサー(加速度センサー)をどのように取り付けるのかによって、周波数特性が変化することをご紹介いたしました。ねじで締結した場合はセンサーの周波数応答性能を最大限引き出すことが出来ますが、プローブを用いた場合は最高周波数が500Hz程度となってしまいます。
振動センサーを用いた状態監視では、その他にもいくつか配慮をすべきポイントがあります。今回は6つのポイントをご紹介します。
1:ベアリング近くへの設置
振動センサーを機械のどこに取り付けても、何らかの振動データを得ることは出来るでしょう。しかし、状態監視・診断を適切に行うためにはベアリングの近くにセンサーを設置することが大切です。ベアリングに近づけば近づくほど、ベアリングのコンポーネントやギアなどから生じた振動を、より適切に測定することが出来るようになります。
2:ベアリング位置を知るヒント
時に、ベアリングの厳密な位置が分からないこともあるかもしれません。そのような場合はグリースニップルや給脂配管、覗き窓などを手掛かりとして、ベアリングの位置を推定します。
3:取り付け状態の確認
センサーが機械表面にきちんと取り付けられているのかを確認することは大切です。例えば磁気マウントを用いる場合、センサーが揺れることが無いことを確認してください。
4:取り付け場所を決める
機械の振動状態が同じであっても、場所によって測定結果は変わってしまいます。状態の変化をきちんと把握するためには、機械の振動状態が同じであれば同じ結果が得られるようにしなければなりません。
そのため、センサーの取り付け位置が毎回同じになるようにしなくてはなりません。機械にセンサー取り付け位置をマーキングしたり、センサー取り付け写真を参考に同じ場所に設置するよう心がけます。
5:センサーの方向を同じにする
3軸センサーの場合、設置場所だけでなく設置方向も同じにしなければなりません。方向が異なると、同じ振動状態でも異なった測定結果になってしまいます。
6:センサーをそっと設置する
最近のセンサーはある程度の耐久性を備えていますが、センサーを設置する時は卵をそっと置くかのごとく取り扱います。雑に取り付けた場合、センサーが大きな振動を測定し、その信号が落ち着くまで数秒を要すことがあります。このような外乱となる振動を生じさせないために、機械表面に角度を付けた状態でセンサーを接触させ、そっと回転させながら設置します。
巡回監視用ツールから常設用ツールまで、多彩なラインナップを取り揃えています。どのような振動診断を行いたいのか是非お聞かせください。
カタログもご用意しております。以下のフォームにご記入下さい。入力いただいたメールアドレスにカタログ閲覧URLを送付いたします。お問い合わせの場合も下記のフォームをご利用ください。(プライバシーポリシー)