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機械設備の不具合と振動位相の関係

機械診断・監視 |

機械の異常を早期発見するために振動診断は有効な手段であり、周波数分析によって不具合の種類を推定することが出来ることは以前のブログでもご紹介しました。

参考記事
 ● 不具合検知とセンサー
 ● 振動の周波数から不具合を判断 ― アンバランス・ミスアライメント

上記の参考記事にも記している通り、不具合の種類によって周波数分析での結果は異なってくるのですが、場合によっては周波数分析だけでは判断が難しいこともあり得ます。

そのような場合は他の分析が必要となりますが、その一つが位相分析です。位相分析は複数の加速度ピックアップで同時に振動を計測し、それらの位相がどれほどズレているのかを分析する手法です。位相差は角度で示され、周波数分析と組み合わせることで不具合の種類を特定するために役立ちます。

実際にいくつかの不具合に関して、位相差がどのように表れるのかをご紹介します。

ミスアライメント

ミスアライメントは2つの機器のシャフトが同一直線状に配置されていない状態を指します。ミスアライメントには以前の記事でもご紹介している通り、角度のズレが生じている場合と、オフセットが生じている場合があります。ミスアライメントが生じている場合、それぞれの機器で振動を測定するとどのような位相差が生じるのでしょうか。

オフセットによるミスアライメントが生じている場合、半径方向の振動を測定すると位相差が180°となります。一方、角度のズレによるミスアライメントの場合は軸方向の振動で180°の位相差が確認できます。ここからどのようなオフセットの状態であるのかを推測することが可能となります。

構造上の緩み

位相分析により構造的緩みを検出するためには、まず緩んでいる機器の上部に基準となるセンサーを置きます。その基準となるセンサーに対して位相差の有無を確認します。緩みが無い場合は同位相で振動するはずですが、緩んでいる場合は位相にズレが生じます。

機械的緩み、クリアランス

シャフトとベアリングの間やハウジングに生じたクリアランスによって振動が生じる場合は、一貫性のない振動が生じます。そのような衝撃が確認された場合は予期せぬ隙間が生じている可能性を考慮してください。

不具合の種類によって位相分析の結果が異なってくるのは、周波数分析と同様です。不具合を早期検知し種類を的確に推定するためにも、周波数分析だけでなく位相分析について理解を深めておくことは重要です。